【第1話】投資先を最短で知ろう! ススム先生の「タイパ決算書分析」塾

元銀行員で公認不正検査士(CFE)の井上享(いのうえ・すすむ)先生が、株式投資を始めたばかりのカブオ君とマナミさんの質問に答えながら、投資先の企業を最短で知るための決算分析塾を開講します。決算書のツボがわかります。

決算書を理解すれば、投資への「不安」が減る 【第1話】 どうして決算分析するの?

 

カブオ君、マナミさん、「時は金なり」って言葉を聞いたこと、ありますよね。時間はお金と同じように大切だということ。つまり、タイムパフォーマンス。「タイパ」ですね。決算書の分析もタイパ重視ですよ。そこで、カブライブ! で投資先を最短で知る「タイパ決算書分析」塾を開講します。
といっても、さて何から話しますかねえ。

 
 

 先生、相変わらずいいかげんですね。カブライブ! は「IR情報をもっと“身近”に!」がコンセプトですから、ボクみたいにNISA始めた、iDeCo始めた、インデックス投信買った、というような素人が、それだけではつまらない、個別銘柄に挑戦するか!と思った際に必ず遭遇する決算書を、どう見たらいいのかを学びたい人のために、最短時間でやさしく教えて欲しいんです。

 

 

決算書を理解すれば、「投資先を信頼できるようになる」

 

ほうほう、なるほど。しかしまあ、正直、個人投資家の多くは決算書なんて見ていない気がしますね。チャートとかPER(株価収益率)とかPBR(株価純資産倍率)とか配当利回りとか株主優待とか。せいぜいそんなところを見て、有名だからとか、SNSで言ってたとか、誰かに勧められたとか、株価に勢いがあるとか。そんな感じで運に任せて投資しているんじゃないかな、と思うんですね。

 

 

 

ふーん。そんなのでいいんですか? なんかギャンブルみたいですね。

 

 

 

 

そりゃ、個人の勝手ですけどね。投資のいいところは、個人の勝手が許されることですよ。日常生活のほとんどは窮屈ですからね。ただ、言えるのは決算書の内容を理解していれば、「不安が減る、投資先を信頼して投資できるようになる」というのはあるでしょうね。
それと一つの銘柄を追いかけるスタイルの人にとっては必須ですね。

 

 

 

不安が減るの?

 

 

 

そうそう、例えば株価が下落した場合、いろんな理由がありますけど、決算書を理解して投資していれば、ビクついて投げ売りすることもないかもしれないですね。

 

 

 

なるほど! 自分で勉強すれば優位に立てるわけですね。

 

 

 

株主になるということは会社の所有者になることですから、詳しく調べるのは当然でしょう。ただ、優位かというと必ずしもそうでもないんですよ。

 

 

 

ええっ。禅問答しているみたいですね。どういうことですか?

 

 

 

決算書がわからないとアナリストレポートもわからない?

 

う~ん。例えば、ある会社が決算を公表すると、アナリストやら、投資家やら、金融機関やらが群がって分析するわけですね。みんな分析作業が好きなんですよ。

 

 

 

なんだか、餌に群がる池の鯉みたいですね。

 

 

 

まあ、そんなもんです。ここからはスピードと分析力の勝負なんですが、他の人より優れた分析の天才がいる、なんてことはほとんどないんですね。いまやAI(人工知能)に分析させてもいいんです。

 

 

 

ふ~ん。なんだか勉強する気がなくなってきました。

 

 

 

いやいや、でも決算分析を勉強していないと、レポートが何を書いているかも理解できないんですね。

 

 

 

なるほど。それは共通言語を持つということですね。

 

 

 

おっ、賢いですね。それと分析というと、数字の計算だと思っていませんか?

 

 

 

思っていますよ。エクセルでカチャカチャと……。

 

 

 

じつは、分析にはマナミさんがいう数量データを用いる定量分析と、数値ではない質的な定性分析という二つの手法があるんです。どちらも大切ですが、分析の醍醐味は定量分析などを参考にした定性分析なんですよ。

 

 

 

年収とか、資産とか、顔面偏差値とか、身長とか、学歴とかで婚活するのが定量分析で、人柄とか、将来性とか、本質とかを見極めて婚活するのが定性分析ってことですか?
私は理系学部出身なので定量分析が得意な気がするけど、読書や音楽も好きなので定性分析もできそうです。

 

 

 

うまいこと言いますね。顔面偏差値や学歴が定量であるかは疑問がありますが……。

 

 

上場会社の決算書は監査法人が“お墨付き”を与えている

 

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