【第1話】投資先を最短で知ろう! ススム先生の「タイパ決算書分析」塾

 

上場会社の決算書は監査法人が“お墨付き”を与えている

 

でも、企業が発表する決算の数字って、そもそも正確なんですか? 不正確な定量分析はご勘弁ですよ。

 

 

 

ええ、その点、上場会社の決算書は監査法人が厳しい監査をして“お墨付き”を与えていますから、信頼度が高いですよ。安心してください!

 

 

 

でも、悪質な企業が監査法人を騙したりしないんですか。粉飾決算とか。たまにニュースになってるじゃないですか。

 

 

 

過去にはそういう事例もありましたね。とはいえ、私も会計士と付き合いがありますが、みなさん鋭くてレベルはかなり高いですよ。
加えて、監査の結果について別の会計士が審査するという仕組みがありますから、信頼度は高いです。それでも心配なら、これは偏見かもしれませんが、4大監査法人と呼ばれる大手監査法人の監査先に絞って(企業を)選んでみてもいいかもしれません。準大手や中堅でも問題ないと思いますけどね。

 

 

 

なるほど……。で、なんの話でしたっけ?

 

 

 

定量分析と定性分析の話ですね。ただ、婚活と同様、定性分析をするためにはそれなりの経験や知識、知見、業界や経済などの理解などが必要ですから、とりあえず定量分析から入るのがいいでしょうね。

 

 

 

はい!

 

 

 

で、これで第1話が終わりそうですけど、こんなので大丈夫ですかね。次回は決算書に取りかかろうと思いますが、第1話が最終回というパターンもありますよね。(笑)

 

 

 

ええっ、早く教えてくださいよ。ワタシ、これでも忙しいんです。タイパ良くお願いしますね。

 

 

 

へい。合点承知!!

 

 

 

ほんと、大丈夫かなあ……。

 

 

(井上 享)

プロフィール

井上 享(いのうえ・すすむ)

日本公認不正検査士協会認定 公認不正検査士(CFE)

1982年に慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、大阪銀行(現:関西みらい銀行)に入行。退行後、会計知識、法律知識、犯罪心理学、調査手法の4つの分野の試験に合格し、かつ米国公認不正検査士協会の認定よって与えられる公認不正検査士(CFE)の資格を取得。金融関係の不正行為・不祥事を防ぐべく、活動している。

主な著書に「銀行不祥事の落とし穴 第1巻、第2巻」、「中小企業融資自己査定Q&A」、「説明義務・勧誘ルールと苦情対応事例集」(いずれも、銀行研修社)。現在、月刊銀行実務(銀行研修社刊)に「金融不祥事 転落の死角」、金融経済新聞に「STOP! 不祥事!」を連載中。 ドラマ「幸せになる3つの買い物」監修、映画「シャイロックの子供たち」銀行監修。 兵庫県神戸市出身。

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