総勢120人の学生投資家がチャレンジ! 米国株 大学デモ投資大会
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初代 “チャンピオン”に早大の恵良さん 「資産づくりは夢を実現するためのもの」
学生投資家が2023年8月14日~9月8日の期間に、米国株の運用成績を競ったデモ投資大会「Wall Street Competition 2023」(主催者:早稲田大学株式投資サークルForward代表で政治経済学部経済学科3年の下林大倭さん)が12日、東京・渋谷のSHIBUYA QWS(渋谷キューズ)で記念セミナーと優秀賞の発表、閉会式が行われた。
大学生が主催した初めての米国株投資のコンテストに、10大学の投資サークルから約120人が参戦。イスラエルに本社を構えるTipRanks Ltd.がデモ投資用のシステムを提供して投資環境を用意。マネックス証券が参加者に対する投資分析ツールの提供をしたほか、大会期間中に金融教育や株式投資に関する無料セミナーを実施。学生たちは学びながら、投資のパフォーマンスを競った。
学びながら、経験を積む
早稲田大学株式投資サークルForward代表の下林大倭さんは、「Wall Street Competition 2023は、大学生に投資を仮想上で実践する機会を、また株式投資を通してポートフォリオ管理やリスク管理について学べる機会を幅広く提供し、金融リテラシーの向上を図ることを目的に、開催しました」と言う。
参加した大学は、
- 滋賀大学「株式投資研究会」
- 立教大学「投資クラブ」
- 北海道大学「北大金融研究会」
- 横浜国立大学「YNU Capital」
- 早稲田大学「Forward」
- 明治大学「breakouts!」
- 慶應義塾大学「Value Observers」
- 愛知工業大学「Beckoning Cat」
- 中央大学「証券研究会」
- 九州大学「投資研究会」
- 慶應義塾大学「実践研究会」
で、参加人数は120人にのぼった。
TipRanks.Ltdのデモ投資環境「TipRanks」で、各個人がアカウントを保有。初期保有額を10万ドル(100k$)で米国株の銘柄から投資対象を決定し、オンラインで自由に売買した。
8月27日には、中間報告会を開催。参加大学・団体の各代表者1人が、投資の運用についての戦略と感想を述べる報告会をオンラインで実施。中間報告会を通して、投機的な投資ではなく、リスクを考慮した投資を促すきっかけをつくった。
また、8月18日、29日にはマネックス証券のチーフ外国株コンサルタントの岡元兵八郎氏を招き、2時間程度の投資セミナーをオンライン開催。まさに、学びながら経験を積んでいく実践的な大会となった。
記念講演には、投資運用会社のオービス・インベストメンツ日本法人の時国司社長が登壇。「資産づくりは夢を実現するためのもの」と話し、「企業にとって大事なのはモラル。そこで(投資家が)見分けるものは、価格(株価)ではなく、価値です。企業価値を追い続けることができる企業を見つけ出すために、必要な知識を蓄え、メンタルを鍛え、自分の分析力を信じて投資することが大切」と、投資へのヒントを自らの経験を交え語った。
1か月にわたる運用成績の対決で優勝を果たしたのは、早稲田大学の恵良祐太さん。最終資産額は47万2365ドル88セントだった。2位は早稲田大学の市川一茶さんで、最終資産額は17万117ドル77セント。3位は中央大学の岡本彩さん。最終資産額は16万9540ドル06セントだった。
マネックス証券の投資分析ツールを活用して好成績を収めた明治大学の山﨑陸空さんには、マネックス賞が贈られた。