【第3話】財務ハイライトで考えよう ススム先生の「タイパ決算書分析」塾

「勝ちパターン」を見つけ出せ!

 

カブオ君、マナミさん、3回目の「タイパ決算書分析」塾です。さっそく、コード番号1301の「極洋」のホームページからIRのサイトに入って、財務ハイライトのページを開きましょう。

 
 

連結業績推移、連結財務指標の推移、関連情報、トピックスが載っていますね。

 

 

 

シンプルで見やすいですね。会社によってはいろんな情報を詳しく表示しているケースもありますが、逆に見にくいことが多いんです。みんな真面目なので、正確に表示しなきゃ、あれもこれも、と思いがちなんですが、これは会社側の視点で、見る側はシンプルにハイライトを見たいのです。その点、極洋の表示はいいですね。詳しく知りたくなったら関連情報から有価証券報告書や短信を見ればいいわけですから。

 
 

入口はシンプルなほうが抵抗感ないです。

 
 

おふたりは、まずどこに注目しますか?

 
 

ボクはなんたって「売上高」です。大阪で商売をやっている親戚が「売り上げはすべてを癒す」と言ってました。「中内」とかいう人の言葉らしいです。

 
 

お~っ、博学ですね。「中内さん」というのはスーパーマーケット(GMS)、ダイエーの創業者、中内㓛さんですね。
で、極洋の売上高を見て、どう思いますか?

 
 

えっと、2021年3月期に133億円ほど減少しましたが、22年に増加し、23年は5年間で最高となりました。21年はコロナの影響かも、と思います。

 
 

ふむ。ちなみに売上高の増減は増収、減収と言うのが一般的ですよ。そのほうがカッコいいでしょ。
では、マナミさんはどうですか?

 
 

私は「利益」です。株式投資は成長している会社に投資して儲けたいですから。

 
 

コバンザメだな。

 
 

失礼なっ!
利益を見ると売上高と同様に2023年3月期が最高益となっています。減収となった21年3月期の当期純利益は、逆に約18億円も増えています。いい会社だわ。

 
 

ふむ。マナミさんは最後の親会社株主に帰属する「当期純利益」というところに注目したわけですね。

 
 

先生、「ふむ」しか言ってないですけど。正解を教えてください。

 
 

正解は…… ないのです。

 
 

え~っ!!

 
 

と言うか、正解は人の数だけあるんです。

 
 

アナザースカイみたいなことを??

 
 

要するに、万人に当てはまる正解はないのです。それぞれの人が自分の「勝ちパターン」を作ることが大切なんです。
分析の切り口は山ほどありますが、多く使えばより有益かというとそうでもない。自分なりの切り口を作って、いろんな会社を見て感覚を研ぎすますことが大切なんです。

 
 

「勝ちパターン」か……。三苫のドリブルのような。。。

 
 

中村俊輔のフリーキックのような……。

 
 

先生! しっかりして!!

 
 

あっすいません……。

 

 

ススム先生は「自己資本比率」で考えた!

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