【第2話】決算書はどこにある? ススム先生の「タイパ決算書分析」塾
目次
決算書にはいろいろある? まずは「財務三表」を見よ!
カブオ君、マナミさん、最短で知る「タイパ決算書分析」塾の2回目ですよ。
ところでカブオ君、「決算書」って5つの書類があるんですが、知っていますか?
もちろんです(キリっ!)貸借対照表、損益計算書、えっと……
頼りないわねえ。「株主資本等変動計算書」「キャッシュフロー計算書」「個別注記表」でしょ。
マナミさん、さすがです。
予習しましたから。でも、こんなにいろいろあると面倒くさいです。
タイパですから近道しましょう。特に大切なのは「財務三表」と呼ばれる「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」の3つです。まず、これらに注目しましょう。
決算書類を見るなら、“ゆうほ”を探せ!?
ところで決算書って、どこにあるか知っていますか?
会社の経理の金庫の中とかですか?
はぁ? いつの時代やねん。“ゆうほ”に載っているのよ。
いえいえ、カブオ君もあながち間違いではないです。経理の金庫やキャビネットに保管していた会社が多かったですし、自社サーバーやクラウドの中での保管したうえで、紙ベースでファイル保管している会社も多くあります。
ほら。間違いじゃあないんですよ。マナミさんこそ「UFO」って、ふざけないでください。
ぶっ!「ゆうほ」よ。有価証券報告書。
では、有価証券報告書はどこにありますか?
あ~、聞いたことがあります。「カンポウ」かなにかでは?
はぁ? 漢方?? わけわかんない。
いや、これもあながち間違えではないんです。「官報」の販売所で冊子になった“ゆうほ”を売っていた時代があるんです。また、会社は決算公告というのを出す義務がありますが、どこに公告するかは定款で決めます。日本経済新聞などで目にしますが、官報に載せる会社も多くあるんですよ。じつは、決算公告の情報も簡易なようで意外と中身があって、分析することも不可能でないですが、公告を探すのが大変ですね。
そんな歴史があったとは知りませんでした。
インターネットが当たり前の時代になって、スピードも内容も大変革が起きているんです。冊子を販売所で買っていた時代から、誰でもネットのタダで見られる時代になったことはすごい進化なんですよ。
タダですか……。
もちろん、“ゆうほ”は公開情報です。出す側は正確なものを適時に出さないといけないし、取引所や会計なども細かくルールを定めて、間違った情報を公開させないようにしているんです。
なるほど。すごい時代になったのですね。
個人投資家にとってはいい時代になったと思います。